
声楽を専門に学び、オペラを演じミュージカルを創る仕事をしていましたが、“表現”を教えてほしいとの要望に応え教育にも携わるようになりました。
では、表現とはなんでしょうか。自分の思いを表すこと。それだけではありません。演劇でも歌でも相手に思いを伝えることが表現です。とすると伝え方が重要、一方的では伝わりませんから、相手の状況を考えて合わせていくこと。ここまでで、気付かれた方も多いでしょう。そう!表現し合うことって、福祉と根っこが同じなんです!
相手の立場に立てること。それが表現の基本。演劇では相手がしゃべりやすいようにセリフや間を考えて演じます。これも、福祉の考えと同じです。いろんな役を演じれば、その人物の背景を考える、それは福祉でいう相手を深く見つめることになります。
もう一つ大切なのは受け止めるチカラ。聞き手となったときに、何を伝えたいのか受け止めるためのアンテナが必要です。きちんと向き合い認め合うことで、表現が成立するのです。