
「ふくし」「福祉」という言葉でイメージすることは、助けが必要な人を援助すること、そう思っている人が多いと思います。中学・高校で出張授業を行うと、「一生そんなことに関わることがない。自分には関係ない」と思っている生徒がいます。本当にそうでしょうか。
私が研究し、教えていることに“ソーシャルワーク”への取り組みがあります。テレビドラマで医療ソーシャルワーカーが描かれることもあり、関心の高まっている分野でもあります。この、ソーシャルワーク、福祉の現場では相談援助や社会福祉技術援助などと訳されますが、本来の意味はよりよい社会を実現するための取り組み全体を指す言葉です。とすると、「ふくし」「福祉」、誰もが関わっているもの。皆さんの生活の中にあるものです。社会は福祉にあふれているのに、関係ないと言っている人は身近にあるのに気づかない、または見ようとしてないのかもしれません。